Story : 詩と作品
連載82回 その顔を見て大笑いしている顔があった
その顔を見て大笑いしている顔があった
平常心でいたいけど
許せないことがあった。
この思いはどうしても顔に出てしまう。
平常心でいたいけど
残念でしかたのないことがあった。
この思いはどうしても顔に出てしまう。
誰かに怒っているのだけど、
本当は我慢できない自分が
自分に怒っているのかもしれない。
誰かに同情してほしいのだけど、
本当に耐えきれない自分が
自分に同情しているのかもしれない。
やがて、怒りや悲しみから解放される。
そして、水のように自然になりたいのだが、
この嬉しさは
はしゃがずにいられない。
一方で可哀想な人がいても。
そしてその人はまた怒り、泣く。
そんな感情に左右されながら、
紆余曲折の道を進んで行く。
そしてその先には、
その姿を見て大笑いしている顔があった。
作品名:「ki-do-ai-raku」
宮島永太良